2007-09-21

これって何語?



2007.09.21 PM6:25

 トルコ語にはArapca/アラプチャ(アラビア語)Farsca/ファルスチャ(ペルシャ語)Fransizca/フランスズジャ(フランス語)がかなりの確率で混じり込んでいます。

 Turk Dil Kurumu(トルコ言語協会/トルコ語辞書も出している ※詳細はWikipediaでも読めます http://ja.wikipedia.org/wiki/トルコ語協会)によると、2005年のトルコ語辞書に載っている外来語は、6463語でアラビア語がトップ。次いで4974語のフランス語、1374語のペルシャ語が続き、632語のItalyanca/イタルヤンジャ(イタリア語)、538語のIngilizce/インギリズジェ(英語)、399語のYunanca/ユナンジャ(ギリシャ語)、147語のLatince/ラティンジェ(ラテン語)、85語のAlamamca/アルマンジャ(ドイツ語)、40語のRusca/ルスチャ(ロシア語)、36語のIspanyonca/イスパンヨンジャ(スペイン語)がトップ10に入っています。
 ご覧の通り、アラビア語、フランス語はダントツ。歴史的につながりの深いペルシャ語よりもフランス語が多いというのは、トルコ建国時にフランスの文化が大量に流れ込んでいたせいなんでしょうね、きっと。

 なんでこんなことを書いているかと言うと、トルコ語のテキストを読んでいてガックリくることが多いから。bagaj/バガジ。なんだこれ? こんな言葉知らないぞーと思って辞書を引いたらフランス語源。英語でいうbaggage/バゲージ(荷物)です。egzersiz/エグゼルシズもフランス語源。英語でいうexercise/エクササイズです。知らない言葉だーっ!と思って辞書を引くと「あぁ英語にもあるじゃないか」と歯ぎしりすることしきり。思わず、こんなのトルコ語じゃないじゃんっ!と叫びたくなります(そー言えば、このあいだはクイズでspagetti/スパゲッティというのも出て来たな)。

 もちろん、自国日本を振り返れば相当に英語が反乱していますからトルコ語をどうこう言える立場でもありません。コンピュータをBilgisayar/ビルギサヤルと言っているあたりにはトルコ語への固執、自負が伺えます(お隣の中国には敵いませんが・汗)。でも、ラップトップはトルコ語でもラップトップなんですよね。一応、Dizustu Bilgisayar/ディズュストゥ・ビルギサヤル(直訳すると膝上コンピュータ。Dizが膝、ustuが上という意味です)という言葉もあるのだけど、みんな全然使っていない。学生たちはみんな「ラップトップ」と言ってます。あとマクドナルドのようなfast food/ファスト・フードに対してもオリジナルトルコ語が作られていたはずだけど(忘れた)みんなfest-fut/フェスト・フトと言ってる。まぁ、言葉は生き物ですから、どんどん変わっていくのが当たり前。人が話しながら新しい言葉を作り、使われない言葉は廃れていく、これは仕方のないことです。

 ところで、あるテキストでDeprem/デプレム(地震)の話があり、Tunami/ツナミ(津波)という言葉が出てきました。そう、津波はもはやトルコ語でもツナミなんですねー。それと今日ネットで読んだトルコ語の新聞によると、Hikikomori(引きこもり)もオリジナル日本語のまま使われてました。もしかしたら、Otaku(オタク)もそのままトルコ語になってるかも? ……と思って調べたらVikipedi(ウィキペディアのトルコ語版)で、otaku、anime、manga、doujinshiという言葉を発見しました。これらもトルコ語にそのまま取り込まれていくんでしょうね、たぶん。ちなみに、Turk Dil Kurumuによると、2005年度版の辞書には日本語語源の言葉が7つあるようです。選ばれている7つの日本語が何なのか、とっても気になります(animeとmangaは7つのうちの2つです)。

 ※写真はTurk Dil Kurumu(通称TDK 日本人にはおなじみの会社?みたいですが、トルコ語だと「テー・デー・カー」となります)のWebサイトと、Hurriyetのネット版で見つけた「Hikikomori」の記事。

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