2008-08-21

メテ先生 講演会/Mete Hocanin konferansi

2008.08.21

 ブログ更新からすっかり遠ざかってしまっています。ブログに取り上げる材料探しの時間もなく、夏だけが過ぎていきます。

 きょう、先日のブログでも取り上げた京都府国際センターでの“トルコ理解講座”ー講演会「ヨーロッパとアジアの狭間で」の報告です。……と言っても、当日はもっぱら裏方に徹してお茶とお菓子の準備に追われていたため、講演会そのものを聞くことはほとんどできませんでした(残念)。なので、この講演会を取り上げた産經新聞の記事を紹介してお茶を濁しておこうかと……(^ ^;;

 その記事がこちら。産經新聞8月18日(月)朝刊の京阪奈・京市内版(24ページ)に掲載されました。
 記事にもありますが、定員50名のところ申込者数が70名あり、実際の来場者も60人以上と大盛況。講演の方は聞いていないので何ともコメントできないのですが、ヴァクラヴァ(トルコのお菓子)とチャイ(トルコの紅茶)を喜んでくださった方も多く、まぁまぁ良かったかな……と思っています。

 メテ先生は講演の後の質疑応答の際に「トルコと日本は良い関係にあるけれど、この関係を継続・発展させていくためには個人間の交流をもっと促進するべきだ」といった主旨のことを言われたました。現在、トルコと日本をダイレクトでつなぐ飛行機=トルコ航空は毎日就航(7月6日〜9月8日の2ヶ月のみ)していますが、通常夏期は週6便。おそらく冬期は週4便に減るんじゃなかったかなー(うろ覚え)。一時は関空離着陸便がゼロになったこともあったし、単純に飛行機の便数だけでは計れないけれど、まずはこの路線が一年を通して毎日運行されるようになってほしいな、と思います。旅行者だけでなく、学生や研究者、ビジネスマンが互いに行き来し、それが継続すれば路線充実も約束されるんだろうけど。

 あ、そうそう。後で聞いたのですが、講演会でメテ先生は「自分も妻も黒髪なのに、金髪のクルクルカールの子どもが生まれた。それくらいトルコは民族が混じっている」と言って、トルコ人の混血性を紹介されたそうです。
 トルコには少数のエスニックもたくさんいるけれど、その民族がまったく他民族と交わらなかった……ってことは考えられないし、民族固有の言葉や文化を守るのとは別に、トルコで民族を主張するって難しい気がしました(良くないという意味ではなく、民族を主張できるほど純血ではないという意味で)。東西の十字路であったということは、それだけ人も往来したってことだし、そのなかで混ざりあって来たはずだから。

 去年もこのブログAttila Durakという写真家の話として「トルコはモザイクではない。つまり、モザイクのようにそれぞれの民族や文化の間に溝が存在しない。むしろマーブルのように混ざりあっている。」という言葉を紹介したのだけど、“血”という意味では本当にそうだと思う。それはマーブルのように混じりあって、もはや分けることはできないし、それこそがトルコ人だと思う。だから、伝統・文化の継承とは別のところで、エスニックをことさら主張するってことが、なんとなく虚しい気もするのです。だって、いま現在のトルコがそうした混じりあいのなかで重層的な魅力を生み出しているのだから。


 あー、メテ先生の話から相当ずれてしまった。すみません。
 ちなみに、Attila Durakの力作写真集(写真:実際に見て手にすると、すごいボリュームです。でかいし重い)は、Amazon.comでも買えます(リンクはトルコ語版ですが、英語版もあります)。

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