2009.01.07
昨年3月4日に、2009年1月からトルコの紙幣が新しくなる、ということを書きました(3月4日のブログはこちら)。
Yeni Turk Lirasi から“Yeni/新しい”が取れて、ただのTurk Lirasiになるという話。すっかり忘れていましたが、今日ふと思い出して調べてみたら出ていました、Yeniが取れた新しいトルコ・リラ。
新しいトルコ・リラでは、アタチュルク以外の人物像が登場するのでは? という、大変換が予測されていましたが、その結果はいかに……?
結果、紙幣の5TL、10TL、20TL、50TL、100TL、200TLともすべて表面は建国の父アタチュルク。でも、裏面にはさまざなま人物が印刷されています。その内訳はというと……
5TL → 教授アイドゥン・サユル
(1913 - 1993、文明学者)
10TL → 教授ジャーヒット・アルフ
(1910 - 1997、トルコの数学者)
20TL → 建築家ケマレッディン
(20世紀初頭における研究で知られる、トルコの建築家)
50TL → トルコ初の女性作家のひとり、ファトマ・アリイェ女史
100TL → ブフリザーデ・ムスタファ・エフェンディ
(1630 または 1940 - 1712/トルコの作曲家)
200TL → ユヌス・エムレ
(1240 - 1321、トルコ語詩の前身となる神秘主義のトルコ詩人)
昨年2月時点での予測どおりとなったのは、結局ユヌス・エムレだけでしたね。
アタチュルク以外の人物を貨幣に……というのは、トルコでは賛否両論あるのかもしれませんが(特に、アタチュルクッチ/アタチュルク主義者にとっては)、個人的には良いことじゃないかと思います。自分の国の通貨で考えると分かりやすいですが、ふだんお金を使っている時って、別に誰の肖像が印刷されているかなんて気にしない(いや、もちろん諭吉が好きですが・笑)。むしろ、外国から来た人が興味をもって眺めるのではないでしょうか。で、この人は誰だろう? と思う。さらに興味があれば自分でも調べてみたりするだろうし。
わたし自身、アタチュルク空港って名前に始まって、すべてのお札に印刷され、街のお店なんかでこれでもかってくらいその肖像を見たからこそ、初めてのトルコ旅行の後にアタチュルクのことを随分調べたし。
新しいトルコ・リラでも表面はすべてアタチュルクなわけで、建国の父に対する尊敬はきちんと払っていると感じます。さらに、裏面に印刷されている人たちは新たな興味をかき立てるきっかけにもなるのでは? 日本の紙幣の感覚からすると5TLと10TLの教授なんかは最近まで生きていた人だから、ちょっと違和感はあるけど(きちんと知れば納得できるのか?)。
あと、個人的には硬貨のデザインもなかなかカワイイな、と思います。特に1クルシュと5クルシュ。何のデザインなんだろう???
No comments:
Post a Comment