2008.07.12
きょうは〈トルコ理解講座〉のお知らせです。
来る8月10日(日)15:00より、京都府国際センター会議室(京都駅ビル9F)にて〈トルコ理解講座〉が開催されます。講演者は、トルコにおける日本語および日本文化研究の第一人者として知られるメテ先生です。
詳しくはこちら→http://www.kpic.or.jp/npo/turk/index1.html
Ahmet Mete Tuncoku/アフメット・メテ・トゥンジョク
1946年 トルコ・デニズリ生まれ。
1969年 アンカラ大学 政治学部 国際関係学科 卒業
日本の京都大学法学部にて修士号(1973年)、博士号(1978年)を取得
1990年よりトルコの中東工科大学教授
1992年ー1993年 チャナッカレ・オンセキズ・マルトゥ大学の創設に関わり、初代総長となる。
現在は、中東工科大学 教授
メテ先生を直接には存じあげませんが、わたしのトルコ語の先生の先生であり、また友だちたちにとっても先生であるため、名前だけはよく知っていて、知らない人という印象がありません。
そんなメテ先生についてのエピソードをひとつ。トルコ人の友だちから聞いた話です。2001年9月11日の事件をご存じない方はいらっしゃらないと思いますが、事件の真相がまだハッキリせず、誰もが「一体何が起こっているのだ」と情報が混乱しているとき、トルコでは「日本人によるテロ」というデマが流れたのだそうです。その際、日本語と日本文化研究の第一人者であるメテ先生にもメディアからのインタビューがあったのですが、メテ先生はきっぱりと「日本人ではない。日本人はこんなことはしない」とおっしゃったそうです。まだ、情報が錯綜している段階で、なぜ「日本人によるテロ」というデマが流れたのかは分かりませんが(オサマ・ビン・ラディンがビデオのなかで日本のカミカゼ特攻隊について触れ、日本人なら理解してくれるだろうと語っていましたから、あのへんからデマが流れたのかもしれませんね)、そんなときもメテ先生は断固とした態度で、その情報がデマであると言われたそうです。
もちろん、国際関係の研究者で、日本語や日本文化にも通じ、また政治学なども専攻されていた方ですから、冷静に考えて日本人テロリストがアメリカの貿易センターに特攻をしかける……なんて考えにくいとは思うのですが、それでもこの話を聞いて、すごく頼もしいと感じました。
いまトルコに住んでいる友だちも日本のことが大好きで、言語・文化にも通じていますが、やはり何年も住んでいるうちに日本の欠点だって見えただろうし、イヤな人間にも会ったはずです。でも、世界中で報道された秋葉原の事件が起こったとき、トルコでも話題になってネット・コミュニティーで日本や日本人を悪く言う人が出て来たとき、「1人の日本人の行為で日本全体を語ってはならない」「日本はあなたが言うような国ではない」と諭してくれたそうです。
そんなふうに日本を愛してくれるトルコ人がいることを、わたしはとても嬉しく、そして頼もしく感じます。
ちょっと話がズレてしまいましたが、メテ先生の講演が聴けるってすごいことだと思いますので、トルコに興味がある皆さん、ぜひ参加してみてください!
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