2009-07-26

Mobaraki ailelerin konukseverliği / モバラキ家のホスピタリティー

2009.07.26

 きのうの夕方、イラン人のクラスメートのお家にお呼ばれに行ってきました。イラン人のクラスメート、というのは先週のブログ『ケチオレン滝とエステルゴン城』にも登場した彼ら。Mehri / メフリ(長姉)、Solmaz / ソルマズ(次姉)、Babak / バァベッキ(末弟)の3人はアンカラにある大学で学ぶため、わたしがいま住んでいる家の近くに姉弟3人で住んでいます。

 彼らは6月にイランからトルコにやってきて新しくアパートを借り、まさしく新生活を始めたばかり。前のクラスのとき、学校が終わると毎日家具や電化製品を買いにあちこち走り回っていたのです。ところが、問題続出。何度も何度も検討して買った新製品のテレビは、最初から不良品。新しく買ったコンロも着火プラグに不具合があり、修理サービスへ。しかも、当時彼らは家に電話がなく、こちらではADSLが主流なのでインターネットも使えない。借りたアパートも新築なのだけど、新築ゆえの問題も出て来たりして……。さらには、イランから持って来ていた携帯電話は使えなくなり……(トルコでは海外から持ち込まれた不法製品を取り締まるため、外国から持って来た電話は再度トルコで登録しなければ使えなくなります)。
 毎日、勉強とともに家で続発する問題と闘っているような感じでした。そうした問題も徐々に解決し、いまのクラスが終わると同じくクラスメートの韓国人学生2人(ヒラルとジャーレ)が帰国してしまうこともあって、わたしたちを夕食に招待してくれたのです。

 イランのホスピタリティーというのも、トルコと良い勝負。わたしは、これまで彼らの家に2度行ったことがあるのですが、どちらも近くまで行くため、ちょっと通りから挨拶しとこうと思って寄ると必ず家に招き入れてくれました。きのうは、最初から準備したお呼ばれだけあって、最初から最後までおもてなし尽くし。まず、タブリーズ(彼らの故郷。イラン人ですが、アゼリー語を話すテュルク系イラン人です)から持って来たという、ヌガーのようなお菓子と飲み物をサービス。その後、桃やアンズ、スイカを出してくれました。そのあいだ、イラン人3人、韓国人2人、日本人2人でそれぞれの国の話に花が咲きました(イランで『チャングムの誓い』を見ていたという姉妹は、そこから韓国料理の話になったり、日本料理の話になったり)。

 長姉のメフリが言いました。「素敵よね〜♪ こうして違う国からやってきた人たちが、異国で出会って、それぞれの共通語である外国語(トルコ語)で、それぞれの国を知るって」。本当に、本当に、同感です。みんなトルコ語が母語ではないけれど、それぞれ頑張ってトルコ語を習得し、そのなかで知り合い、仲良くなったわけで。話せば話すほど、じぶんと似た価値観をもっているなと感じるイラン人姉弟が、わたしは大好きなのです。末っ子のバァベッキは、末っ子らしい甘えん坊さが見え隠れして、これがまたカワイイ。もちろん、もう大人の男性だから、カワイイなんて言うと失礼なのだけど。

 さて、夕食の食卓に並んだのは、すべて彼らが前の晩から準備してくれたというイラン料理。焼き茄子の身の部分だけを取ってヨーグルトで和えた料理はトルコにもあるのだけど、彼らが使うのはまた別の種類のヨーグルトらしく、微妙な酸っぱさが漂う一品。でも、この酸っぱさがクセになりそうな、ちょとクセがあるけど、だからこそハマると大好きになる、という味でした。
 鶏肉を使ったピラフは、再度フライパンを使って丸いケーキのような状態に焼き上げたライス・ケーキに。上に干しぶどうのもっと小さくて酸っぱい感じの冬葡萄、カラカラに炒めた人参などがデコレートされていて、これがまた絶品。食卓にいた全員が「おいしい」「マシッソヨ」を連呼してました。
 もう一品はファスリエ(豆)を使ったキッシュのような料理。このあたりでもう既にお腹いっぱいだったけど、しっかり頂きました♪ もちろんデザートも用意してくれていて、ぜーんぶ彼らの手作り(と言ってもバァベッキは作ってないけど。買い物の荷物持ち係)。

 その後、お皿洗いを手伝ってササッと片付けたあとは、わたしが日本から持って来ていた“もち粉”を使って、きな粉もちを作り、みんなに食べてもらいました。ここトルコでは、いわゆるフツーの砂糖がなく(チャイなどに入れるグラニュー糖はあるけど、料理に使うような砂糖がない。料理に砂糖を使わないから)、代用品としておもちの上にはちみつをかけ、そのうえにきな粉をまぶして食べてもらいました。イラン人の姉弟にとっては“初体験”の食べ物で、気に入ったかどうか分からないけど、韓国人のヒラルとジャーレは「韓国にもこんなのあるよー」と喜んで食べてくれました。

 こうしてまたたく間に時間は過ぎ(ヒラルとジャーレは寮の門限が11時だから、と10時半くらいに退散)、夜中1時半頃までウダウダしてしまいました(最後はなぜか「男とは」「女とは」という話題だった)。

 Mehri, Solmaz ve Babak, size herkese teşekkür ediyorum. Dün beraber geçirdiğimiz mükemmel vakit sonsuza kadar unutamam. Ne kadar eğlendim, biliyor musunuz? Ne kadar yüreğimi ısıttığınızı biliyor musunuz? Sizinle buluşabildiğim için şükrediyorum. Çok şükür. Tekrar söyleyim, TEŞEKKÜRLER!!

2 comments:

  1. 楽しいですねぇ・・・こういうの。外国人同士(トルコ人から見て)共通語がトルコ語って何だか素敵!

    ところで、お呼ばれしたモバラキ家って、もしかしてmübarekと同じ?

    ReplyDelete
  2. アイシェさん

    こんにちは! おもしろでしょう? お隣の国・韓国の留学生たちとこんなふうに話している自分が不思議でした。飛行機で2時間くらいで行ける国なのに、わざわざ12時間かかるトルコで、トルコ語で話している。

    モバラキは、mübarek だったんでしょうか?
    イランではお正月に「モバラキ(おめでとう)」と言うようですが……。
    また聞いておきます。

    ReplyDelete