2008-06-20

Yuzen sehir/フローティング・シティー

2008.06.20

 きょうのRadikal/ラディカル紙で見つけた記事。てっきりトルコの話だと思って読んだのですが、どうやら違うようです…(ホッ)。

 『フローティング・シティー、夢が現実に!』

 「「家をどこに建てたいですか?」ーーおそらく数年以内に不動産会社はこんな言葉を広告に付け加えるだろう。というのも、学者たちが海に浮かぶ、家々の立ち並ぶオルタナティブ生活区域を推進させるため、本格的な取り組みを始めたのだ。“フローティング・シティー・プロジェクト”には「リリーパッド」ーー水に浮かぶ蓮の花という名前がつけられている。 」

 そんな言葉とともに紹介されていたのが右の写真。てっきり「ボスフォラス海峡にこんな街が浮かぶのか?」と思ってしまい、「ダメダメダメ!!! いまの素敵な眺めが台無しじゃん。いくら素晴らしいアイデアでも旧市街のエキゾチックなスカイラインにこれは合わないよー」と早合点。よーく読むとトルコの話ではなく、オランダの話でした。

 このプロジェクトは、オランダのデルフト工科大学ビルテクノロジー学科に所属するインダストリアル・デザイナー兼技術者でもあるTies Rijcken氏によって紹介されたもの。プロジェクトのキャッチコピーはずばり「海面下で暮らしたくないなら、海上で生きろ」。
 地球温暖化の影響による洪水や海面上昇は、低地として知られるオランダにとって死活問題。実際、国土のうちの4分の1は海抜下と言いますから、海面が上昇すると国土も減ってしまうわけです。そこで考案されたのが、海に浮かぶ“フローティング・シティー”なのだとか(だから「海面下で暮らしたくないなら、海上で生きろ」なんですねー)。

 完全自然エネルギー源で、キャパシティーは5万人。住宅はもちろんアミューズメント・パークや病院、スポーツ施設、会社エリア(おそらく学校も)まですべて準備されるそうで、既にパイロット版がオランダの街・レリスタッドでスタートしているのだとか。

 こうした海上都市構想は「リリーパッド」のほかにも「モバイル海上都市ネクサス(ルーカス・フィルムをはじめ、ウォルト・ディズニー、スピルバーグのアンブリン、マイクロソフトといった錚々たる企業がスポンサーで、2020年頃に実現されるそう)」、アメリカのフリーダム・シップ・インターナショナルによるフリーダムシップといったものが計画進行中とか。ふーん、人類も海の上に住む時代になったんですねー。でも、やっぱりボスフォラスにこれが浮かぶのは想像できません。
 ※ちなみに、フリーダムシップの方のデザインはカクカクしていて好きになれません。ネクサスの方はちょっと夢が膨らむけど(さすがに関わっている会社が会社だから・・・)。

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