2007.10.16 AM2:20
最近、一部日本メディアでも報道されているようなのでご存知かもしれませんが、ここに来てトルコ国内がきな臭いです。というか、トルコ南東部が。PKKによるテロの激化に反応して、トルコでは北イラクへの越境作戦が展開されそうな雲行き。今年のはじめ、Hurriyet紙が行った世論調査ではイラクへの侵攻に懐疑的な人が半数を超えていたと記憶しているのですが、9月末だったかにトルコ南東部のシルナクという場所でドルムシュが襲撃され、乗客12人が死亡。今月に入り、トルコ人兵士15人がPKKとの交戦により死亡。ラマザン・バイラムというトルコ国内で最も大きな祝祭日のさなか、トルコ各地ではお葬式が営まれたりして、国内の雰囲気が今年のはじめとは変わって来ているように感じます。テロは許される行為ではありませんが、テロ闘争と称して北イラクに侵攻することが果たしてトルコにとって良いことなのか、は疑問です。アメリカの二の舞になるのでは……と不安です。泥沼に足を突っ込むようなもんじゃないかと思うのです。
一方で、トルコの有名なクルド人作家が、同じくラマザンの最後の日に亡くなり、ラマザン・バイラム中にお葬式が営まれました。クルド問題の平和的解決を望んだ作家の死。彼は死ぬ間際まで暴力行為の停止を望み、元気になったら平和的解決を求めると言っていたけれど、その作家は亡くなり、トルコではPKKとの闘争が激化しています。
いまこそ対話が重要ではないかと思うのですが(一部コラムニストなども、対話の重要性を説いています)、AKPにその意思があるようには思えない今日このごろです。
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