2008.02.21
(2008.02.18の日記から)
トルコ中が大雪に見舞われている!……そんなニュースにまぎれた小さな記事が、ほんわか気分を運んできてくれました。
http://www.hurriyet.com.tr/gundem/8252408.asp?top=1
ヒューリエット/Hurriyet紙に掲載されていたニュースのタイトルは、『人間性の授業(insanlik dersi をどう訳したら良いのか分からない・・・)』。
これはイスタンブルのベイケントという場所にあるマンションのカプジュ(管理人)イスマイル・オルチさんのお話です。
冬、雪が振ると鳥たちは餌を見つけられません。庭に置いたパンの欠片も、数分のうちに雪に覆われてしまうから。そこで、このイスマイルさんは、パンを木の枝にくくり付けて、鳥たちが餌を見つけやすいように、餌が食べられるように工夫しているというのです。
マンションからゴミとなって出るパンを、猫や犬や鳥たちにやるため、取り分けているというイスマイルさんを見て、何人かのアパートの住人たちは餌となるものを分けて出してくれるようになったそうです。
イスマイルさんの8歳になる娘さんは身体障害のため、四つん這いになって歩かなくてはならないので、衛生的な面から考えても家では動物を飼えません。そのぶん、イスマイルさんは通りにいる生き物たちに愛情を注いでいるのだとか。
別に事件でもなんでもない、どうってことない話だけど、生き物たちのために餌のやり方を工夫してあげるイスマイルさんの姿、またイスマイルさんを見て餌となるものを取り分けて出すようになったアパートの住人の姿は、なんともあったかいニュースとしてわたしに届きました。
自分以外の人や生き物のために、自分には何の得にもならないことをするって実はすごく難しい。時間がないから、忙しいから、関わりになりたくないから、そんな言い訳で自分を納得させて、誰かのためにできることから自分を遠ざけてしまいがちな毎日。でも、イスマイルさんほどじゃなくても、何かできたらきっと自分も幸せな気持ちになれるんだろうなぁと思います。
写真の人がイスマイル・オルチさん(39歳)
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