2008.04.14
先日、Yeni Safak/イェニ・シャファク紙で見つけた「Japonlar Istiklal Marsi'ni boyle seslendirdi/日本人は、イスティクラル・マルシュ(トルコ国家)をこんなふうに歌った」という記事。
なんだろう、これは? とクリックしてみると、さまざまな国旗がモノクロで登場し、最後に日本とトルコの国旗に色がついて「Japan sings Turkey」の文字が浮かび上がります。そして神棚のような映像から神社か何かの遠景となり、そこにクローズアップしていくと夏の能舞台のようなところに女性がひとり、その後ろ脇に三味線を抱えた2名の男性。三味線の伴奏で、女性がイスティクラル・マルシュ(独立行進曲)を歌い始めました。トルコ語の歌詞ではなく、ほとんどラララー♪と歌っているだけなのですが、ちょっぴりオペラチックでもあり、外国人から見た日本(東洋)のミステリアスをMAXに表現したビデオでした。最後は、映像がブラックアウトしてトルコと日本の国旗を融合させた旗(日の丸のなかにトルコの月と星)が浮かび上がり「May 10th. The day the world comes together./5月10日、世界が集う日」の文字が。
その映像はこちら。
な、な、なんだ? と思って調べてみると、Pangera Day/パンゲア・デイという“映像を通して世界をひとつにしようという国際的イベント”の一環で作られたものだとか。もともとJahane Noujaimというエジプト系アメリカ人映画監督が発起したもので「人々が境界、文化や考え方の違い、対立によって分断される世界においては、みなが共通して持てるものを見失うのは簡単。パンゲア・デイは映像の力を通して、人々が他者の中に自分自身を見るのをサポートすることで、そうした分断を克服しようという試み」だそうです。
そんななか制作され、4月5日(日本時間)にYouTube上で公開されたのが、この「Imagine! Japan sings for Turkey/想像して! トルコを歌う日本」をはじめ、「Imagine! Kenya sings for India/インドを歌うケニア」「Imagine! Australia sings for Lebanon/レバノンを歌うオーストラリア」「Imagine! France sings for USA/アメリカを歌うフランス」の4つの映像。
なぜ日本がトルコ国歌を? ……と思いますが、二国間の歴史的な友情(エルトゥールル号遭難事件)に基づいてのことだとか。
YouTubeのコメント欄にはさまざまな国の人たちから多種多様のコメントが寄せられていますが、嬉しかったのはトルコ人からの「ぼくたちトルコ人は、このビデオに返答すべきだと思う」といった類のコメント。「日本が歌ってくれたから、僕たちも日本の国家を歌おう」という気持ちが嬉しかった。そのほかトルコ人以外の人たちのコメントも概ねパンゲアの趣旨に沿ったものが多く(なかにはお馬鹿ちゃんもいるのだけど)、とても清々しい気持ちになりました。
なお、パンゲア・デイは来月5月10日18:00-22:00(GMT)の4時間にわたって開催されます。ネット上でも見られるようなので、興味がある方はぜひ、こちらをチェック!
パンゲア・デイ オフィシャルウェブサイト
※写真はパンゲア・デイのウェブサイト。
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