2008-04-05

トルコでもパン価格上昇!?

2008.04.06

 日本国内で消費される小麦の約9割が輸入品。「国内の需要と価格の安定を図ることに加え、国内農家を保護する目的もあって、政府が全量を輸入し製粉業者に売り渡している(以上、毎日新聞より抜粋」そうですが、昨年4月の1.3%、10月の10%値上げに引き続き、今年4月には30%値上げされ、国内消費に影を落としています。
 このほかにも値上げされた食料品は多く、スーパーに行くと乳製品が高くなったなぁ……と実感します。

 そんなことをニュースで眺めながら「トルコは食料自給率100%の国だから、こんなこと起こらないんだろうなぁ」と思っていました。ところが、きょう付けのバタン/VATAN紙に『高級街区に住むものたちにとってパンが1YTLになった』『パンに値上げをもたらした主な理由』と題した記事を見つけてビックリ!!! どーいうこと?
 記事によると「旱魃の影響により国際市場における小麦の収穫不足が深刻となり、小麦の価格が3倍近くに跳ね上がった」のが原因のひとつ。「トルコ国内における小麦生産量も14%減少」したようです。加えて、「価格高騰により現在貯蔵されている小麦自体が小出しにされている」模様。つまり「価格の高騰を期待して商品を待機させている」状態なのです。
 こうしたことを受けて「1日に1800万個のパンが消費されているイスタンブルでは、パンが40%値上げされた」と伝えています。別の記事を見ると、イスタンブルでパンが一番高くなったのはレヴェントやベシクタシュなどの高級街区で、300gのパンが1YTLに。一方でエセンレルでは同じ300gのパンが70クルシュで売られているようです。

 どーして? どーして? トルコでも旱魃の影響はあっただろうけど前述のとおり小麦生産量自体は14%減で、そこまで深刻ではないのでは? やはり価格高騰を期待して売り控えしているのが大きな原因なのでは? そもそも食料自給率100%なんでしょう? ん? もしかして・・・

 と、 さっそくWikipediaを調べてみると「広大な耕地面積をもつうえ、戦略物資である食料の確保は国家の独立維持に不可欠との観点から、トルコは建国以来一部の嗜好品をのぞいて食料の完全自給を行なってきた」とあるのですが、その後に続くのは「急激な人口増加と、一部農地の荒廃により食料の輸入額が輸出額を上回る輸入超過の状態に陥った」の文言。輸入額が輸出額を上回っているだけで、昨年の農林水産省「食料需給表」、FAOSTAT「Food Balance Sheets」を見ると、トルコの“穀物”自給率は95%と日本なんかに比べるとまだまだ高い水準を維持しているのですけど。
 ※ちなみに穀物自給率ナンバーワンはオーストラリアで333%、次いでアルゼンチンの249%、ガイアナ228%、ウルグアイ205%、フランス173%。日本は27%で、175の国・地域中125番目、OECD加盟国30国中26番目。

 トルコの〈“食料”自給率100%〉は、もはや誤った認識になってしまったのかもしれません。トルコ人にとってパンは日本人のお米と同じ。そんな基本的な食べ物が(レストランやロカンタではサービスでどんと置かれているようなものが)値上がりするというのは、結構深刻なのでは? と心配します。記事ではイスタンブルについてしか取り上げられていなかったけれど、この値上がりがほかの大都市にまで波及するとしたら大きな問題になるのではないでしょうか。

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