2008-03-13

ジェムレ

2008.03.13
(2008.03.11の日記から)

 最初にその言葉を目にしたのは、3月4日。 Gazete Vatan/ガゼテ紙のあるコラムでした。

 「今年最初の“ジェムレ”が、空気に落ちた。」
 「最初の“ジェムレ”は空気に落ちた。2番目は水に、3番目は大地に落ちる。」

 なんだ、それは?
 すぐに辞書で調べたけれど「2月〜3月における温かさの要因」とか「空気、水、大地に連続して落ちる太陽エネルギーの種類」……とか、いまいち要領を得ない。なんとなーく、日本でいう二十四節気(立春→雨水→啓蟄)みたいなもんかなー??? と、そこで調べるのをやめてしまいました。

 3月9日の日曜日、久々に会った友だちが先日NHKで放送していた『世界ふれあい街歩きーサフランボル〜トルコ〜篇』の録画DVDを持ってきてくれたのですが、その場にいたトルコ語の先生に「ジェムレって何ですか?」と熱心に尋ねています。聞くと、番組のなかで“ジェムレ”が出てきた・・・と言うのです。

 なんという偶然!!!
 まったく同じ言葉に、全然別のところで出会っていたなんて!

 家に帰って早速DVDを観てみると、確かにサフランボルのおじさんたちが「最初のジェムレは空気に、2番目は水に、3番目は大地に落ちるんだ」と話しています。なかには「ジェムレを見たことがある」というおじさんも! でも「青くて、丸くて、水のなかにいるんだ」とか「ミミズみたいだよ」とか、意見がバラバラ。番組でも「三寒四温のようなものかな???」と、分かったような、分からないようなまま終わってしまいました。

 そ・こ・で……Wikipediaを調べてみると「ジェムレとは、春の始まりにおいて7日ごとに、まずは空気、そのあと水、そして大地で発生すると思われる温かさ/熱の増加」と書いてあります。んー、やっぱり要領を得ない。でも「空気に落ちる最初のジェムレは2月19〜20日頃、水に落ちる2番目は2月26〜27日頃、大地に落ちる3番目は3月5〜6日頃」と書いてありましたから「立春/2月4日頃」「雨水/2月19日頃」「啓蟄/3月6日頃」の無理矢理な当てはめも、あながち間違いではないのかも。

 「立春」以降に吹く初めての南風は、春一番。つまり、風=空気。
 「雨水」は、空から降るのが雪から雨に変わり、雪が溶け始める頃。つまり水。
 「啓蟄」は、冬眠していた虫たちが穴から出てくる。要するに土。

 国は違っても、季節の感じ方には似たようなところがあるんですね。なんだかすごーく嬉しくなっちゃいました。
 ちなみに、この『世界ふれあい街歩きーサフランボル篇』の再放送があるのかどうかは分かりませんが(すでにハイビジョン、BS、地上波と3回放送済み)、ハイビジョン放送時には2回後で「ブルサ篇」も放送していたようなので、近々テレビでブルサの街歩きが楽しめるかもしれません。

 NHK番組ホームページはこちら。
http://www.nhk.or.jp/sekaimachi/detail/arukikata/070403.html













 写真は、世界遺産にも指定されているサフランボル旧市街。サフランボルとは、香料のサフランがbol(トルコ語でいっぱい、たくさんという意味)、つまり「サフランいっぱい」という意味だそうです。

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