2008.03.19
トルコ滞在中、耳についたCMがありました。CM中に歌われる曲がとても可愛らしいメロディーで、なんだろう、この歌は? と思っていたのです。 先日のトルコ語教室で、その謎が解けました。CMで歌われたのは替え歌で、原曲はどうやらトルコの童謡、子どもたちが唄う歌のようです。
そのCMとはこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=GwiN2EgwFzU
Kardelen Ayse Kardelen Ayse ne yapiyorsun bize soyle.
Hayalimi yaziyorum ogretmen olmak istiyorum.
Kardelen Ayse Kardelen Ayse ne yapiyorsun bize soyle.
Bugun ogretmen oldum ben Sinifimda kardelenler.
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ガランサス・アイシェ ガランサス・アイシェ
何をしているの、わたしたちに教えて
夢を書いているの 先生になりたいの
ガランサス・アイシェ ガランサス・アイシェ
何をしているの わたしたちに教えて
いま先生になったの わたしのクラスにガランサスたち
パッと読んでも、何を唄っているのか分かりにくいかもしれません。2000年よりTurkcell/トゥルクセルという電話通信会社が経済的な事情で学び続けることのできないという女子学生たちを金銭的にサポートし、学ぶチャンスを広げる〈Kardelen projesi/ガランサス・プロジェクト〉という教育プログラムを実施しているのですが、それが成果をあげていますよ、という報告CMなのです、これは。CM中Turkcellという言葉はまったく出て来ません。フツーはこれ見よがしに出てくるもんなんですけど、その潔さも気に入りました。
CMの後半で出演し「先生になったの〜♪」と唄っている女性は、実際に〈ガランサス・プロジェクト〉の奨学金を受けて学び、先生となった女性で、現在は奨学金を受けて学ぶ生徒たちを教えていらっしゃいます。
ちなみに〈Kardelen/ガランサス〉というのは日本で待雪草として知られている花の名前。おそらく純白の花のピュアなイメージ、“希望”“慰め”“楽しい予告”という花言葉が、女性学生サポート基金にふさわしいということで、この名前になったのだと思います。早春に咲く花のため、ときには雪のなかで可憐な姿を見せることも。雪=過酷な状況のなかで、女の子たちが夢を咲かせるという意味もあるのかもしれません。
ところで、もともとの歌は「Kucuk Ayse Kucuk Asker/キュチュック・アイシェ キュチュック・アスケル」といいます。
www.youtube.com/watch?v=zqXRwFnrQAU
Kucuk Ayse kucuk Ayse Ne yapiyorsun bize soyle
Bebegime bakiyorum Ona ninni soyluyorum.
Kucuk Asker kucuk asker Ne yapiyorsun bana soyle
Tufegime takiyorum Ben kislama gidiyorum.
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小さなアイシェ 小さなアイシェ
何をしているの わたしたちに教えて
赤ちゃんをあやしているのよ 子守唄を歌っているの
小さな兵隊さん 小さな兵隊さん
何をしているの わたしに教えて
ライフルを担いでいるよ 兵舎にいくんだよ
……という感じで、前半が女の子の、後半が男の子の歌になっています。女の子が「赤ちゃんをあやして、子守唄を歌う」というのは万国共通のような気がしますが、男の子が「ライフル担いで兵舎に行く」というのは、すごーくトルコな感じ。戦前は日本にも勇ましい歌があったのかもしれませんが、わたしは憲法第9条教育を受けてきたクチなので・・・。
写真はWikipedia Englishから拝借したガランサス(俗名スノードロップ)とTurkcellの〈ガランサス・プロジェクト〉のマーク。
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