2008.03.22
先日『お気に入りのCM その1』というタイトルで日記をアップしました。で、その2は何かというとコレ。
http://youtube.com/watch?v=X3UzpvBmlS4
トルコ滞在中に何度も見て「うん。うん。」と頷いたCMです。偶然にも、先日と同じTurkcellのCMなのですが、こちらはサッカートルコ代表のオフィシャル・スポンサーとしてのもの。教育プログラムCMとは違って最後にしっかり〈Turkcell Futbol Milli Takimlari Ana Sponsoru/トゥルクセル サッカー代表チームメインスポンサー〉と出てきます(途中、Turkcellと胸に書いたユニフォーム型のフラッグも出てくるし)。
さて、どうしてこのCMがお気に入りなのか。サッカー・サポの気持ちそのまんまだからです。ちょっと笑えるけどサッカーのチーム(代表であれ、クラブチームであれ)を応援している人はみな、少なからずこのCMのような気持ちを持っているんじゃないかと思います。
ひとりの選手の後ろにゾロゾロと居並ぶサポーターたち。キックオフの瞬間、俯瞰のカメラがとらえるのは「邪魔やろうっ」とツッコミを入れたくなるくらいに(スタンドではなく)フィールドを埋め尽くした赤いサポーターたち。選手といっしょにアップして、選手といっしょに走り、選手を持ち上げてサポートする。さらにFKに対抗する壁の後ろにさらなる壁を作り、GKとともに横っ飛びし、ともにゴールに向かって走る。そうなのです。サポーターはまさしくフィールドにいるのです。走っている選手とともに心は走っているし、守っている選手とともに心は守っている。だから、失点すればこの世の終わりか、、、くらいに凹むし、得点すればすべてを忘れて喜びに舞う。心は彼らとともにあるのです。だから真剣に一試合観戦すると、すごーく疲れたりする。それは心が走ったから。心が戦ったからだと思うのです。
このCMはそんなサポーター心理をとても上手に表現している、と感じます。BGMとして流れるのは、キャット・スティーブンスの〈Lady D'Arbanville/邦題は白いバラ〉のメロディー。スティーブンスが当時の彼女だった女優のパティー・ダルバンヴィルにインスパイアされて書いたと言われているこの曲は、静かで、少しメランコリックな雰囲気さえたたえています。でも、歌詞はしっかり代表応援歌に代わっていますが。
Iyice bir bakin, bir bakin sahaya, Iste bizim takim... Turkiye orada Turkiye orada, Simdi tam zamani birlikte olmanin, gercek buyuk destek 70 milyon demek, 70 milyon yurek...
よく見て フィールドを見て そこにはわたしたちのチーム トルコはそこに トルコはそこに いま共にある ちょうどそのとき 本当の大きなサポート 7千万の 7千万の心
つまり、代表チームの後ろにはトルコ国民7千万のサポートがついてるぞと。あんな熱い人たちが後ろについてて、いっしょに戦っていたら、ミスしたときには自分に跳び蹴りが来るんじゃないかとヒヤヒヤですが(笑)それくらいの気持ちなんですよね、サポーターって実際。
今年は北京五輪の年。日本ではU-23の選手たちの活躍に注目が集まる一方、W杯アジア3次予選も始まっています。
トルコでは昨年末にユーロ2008本戦への出場が決定。今年6月7日から29日にスイスとオーストリアの各地で繰り広げられる戦いに参戦します。まずはグループリーグ勝ち抜き必至ですが、対するは2006年W杯の本戦出場を賭けた試合で乱闘となった因縁の相手スイス、そしてチェコ、ポルトガル。楽な相手ではありませんが、可能性はゼロではありません。2004年に隣国ギリシャがダークホースとなって優勝しているだけに「今度はオレたちだ」と思っているトルコ人も少なくないでしょう(日韓W杯では3位まで上り詰めましたし)。だからこそ「7千万のサポーター」なんですよね。
がんばれ!日本代表 がんばれ!トルコ代表 どっちも応援しているぞ(戦いの舞台は違うけど)。
※写真はハカン・シュキュル(背番号9)とアルトゥントップ兄弟、わが愛しのチュンジャイ・シャンル(後ろを走っているのはハカン・シュキュル)、ニハトとエムレ。
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